熊本県発行のメールマガジン:とっておきの情報満載!
第403号 2009年3月19日
トップへ戻るバックナンバーを見る気になる!くまもとって何?
「“オリジナルの舞台劇”作りで古里に咲かせる新しい文化」
「みんなで創(つく)るみふね舞台の会」福永 啓(けい)さん(上(かみ)益城郡(ましきぐん)御船町(みふねまち))
福永さんイメージ
バックパッカーとして、2年近く世界中を旅した福永さん。舞台の本場イタリアやギリシ ャなどのヨーロッパ地域、アメリカ、タイ・ネパールを中心にアジア地域を歩き回った。
がばいばあちゃんポスターイメージ 大きな恐竜イメージ
昨年、「みふね舞台の会」が独自に企画・制作した、映画「佐賀のがばいばあちゃん」の上映会。主演の吉行和子さんを迎えての朗読&トークショーは、大盛況だった。 御船町は、恐竜の化石が発見された町としても名高い。御船町役場の隣にある恐竜博物館では、恐竜のレプリカや貝類の化石などが展示されている。
  熊本市の南東に位置する御船町では、町民がスタッフとなって創作・上演するオリジナル朗読劇が、注目を集めています。“新しいスタイルの舞台芸術”をモットーとした会の名前は、「みんなで創るみふね舞台の会」。元俳優の代表・福永啓さんの下、平成16年に立ち上げられました。毎年、町の広報誌で会員の募集が行われ、小学生からお年寄りまで約50人の会員が、プロの指導の下、朗読劇に取り組んでいます。
 福永さんは、演劇を学ぶため東京の大学に進学し、卒業後は著名な劇団の俳優として活躍していました。しかし華やかな舞台を離れると、劇団が表現しようとするテーマと、自分の追い求めるテーマの間にギャップが生じ、悩み苦しみました。「庶民の生活に根差した、誰もが分かりやすく、楽しめる舞台劇の形があるのではないか」。理想と現実の間で、一度原点に返って自分自身を見直そうと決意した福永さんは、劇団を退団し、2年近い歳月をかけて世界の演劇や美術館などさまざまな文化を見て回りました。そこでは、ごく普通の人々の暮らしの中に、演劇文化が当たり前に存在し、日々の楽しみとして受け入れていたのです。
 地元御船町に戻った福永さんは「自分の培った経験を町のために役立てたい」という思いを強くし、同会の設立を試みました。「日常に演劇文化が浸透していない町で気軽に楽しんでもらえる、一度は観たいと思う舞台劇とはどんなものだろう」と考え、切り口を探す日々。そんなある日、俳優も観客も町の人間で、気軽に楽しめる“町民参加型”の新しい舞台のスタイルが浮かびました。
 「町民が演じるリアルな人間像こそ、人々の共感を得られる。俳優が地元の人だから家族や友人も見に来るだろう。そうすれば町の活性化にもつながる」と福永さんは考え、町の広報誌で会への参加を呼び掛けます。しかし、都会と異なり、舞台芸術に触れる機会が少ない地方での人集めは簡単ではなく、集まった参加者はわずか数人。そこで福永さんは、舞台音楽を地元の演奏家へ依頼し、また第一線で活躍している俳優にも出演を依頼しました。活動のすべてを町民に見せることで理解してもらい、参加者を増やしていったのです。
 辛抱強く基礎固めに取り組む福永さんを支えたのは、舞台への情熱と古里への思い。「舞台芸術の素晴らしさを御船町の人々に味わってほしい。だから、一歩ずつがんばって来れたんです」と語る福永さん。主役はあくまでも“御船町の町民”です。
 表舞台から、裏方のまとめ役への転向を“楽しみ”に変えた福永さん。前向きに舞台芸術の普及に取り組むその姿勢に共鳴し、協力者も増えました。今では、町民の参加も当初の10倍以上に増加。地元の学校や行政をはじめ、さまざまな俳優、関連機関との協力体制を着実に築き上げてきたからこそできたのです。「舞台劇に、町民が注目しているのを感じるようになったことがうれしいですね」。暮らしの中に“舞台芸術”という新たな文化が加わったことで、鑑賞する楽しみや演じる喜びが生まれ、その文化をもっと広めようという多くの人の動きが、町の活力源になっています。
 現在、「みんなで創るみふね舞台の会」は地元の教育委員会と連携し、昨年秋に「郷土に学ぶ文化事業」を立ち上げました。このプロジェクトは、旧制・御船中学(現・御船高校)で多くの芸術家を育てた美術教師「富田至誠」の生涯をテーマに展開。町民とプロの俳優が演じる“朗読劇”、富田至誠の教え子で地元出身の世界的芸術家「浜田知明」氏の銅版画の記念展、大学の芸術学部と地元の小中学生が協力するワークショップの三つが企画されています。会員はみんな、仕事をしながら熱心にけいこに参加し、準備に大忙しです。「物語をつくるプロセスが楽しい」「違う世代の人たちとも一体感を味わえる」と舞台に対する思いもさまざま。そして、過去に参加した会員の多くが、「やり遂げたときの達成感」をもう一度味わおうと、遅くまで練習に余念がありません。
  「3月28日(土)に行う朗読劇は見応え十分の自信作です。物語の主役・富田先生の生き方、それを受け継いだ教え子たちの志の高さに、胸を打たれない人はいないでしょう」と福永さん。古里に舞台芸術の花を咲かせようと奮闘する姿は、まぶしく輝いています。
舞台の稽古イメージ 公演の様子イメージ
集まった参加者は、小学生からお年寄りまで、年代、動機もさまざま。プロを目指す子どもや、舞台に参加した後、裏方のボランティアで運営を支える町民もいる。 女優・日色ともゑさん、西海真理さん、木内里美さんを迎え、会のメンバーが企画、制作、出演した、「四季の詩、日色ともゑ御船の人々と共に・・」より。生き生きとした表情が輝いている。
「みんなで創(つく)るみふね舞台の会」福永 啓(けい)さんのお薦め情報
富田至誠と教え子たち
「みんなで創(つく)るみふね舞台の会」福永 啓(けい)さんのお薦め情報

旧制御船中学校(現御船高校)に、23歳の若さで美術教師として赴任した富田至誠。日本が世界に誇る、井手宣通(のぶみち)画伯、浜田智明画伯らを生み出す礎となった至誠と教え子たちの姿を、「みんなで創るみふね舞台の会」が朗読劇に作り上げました。生涯を美術教育にささげた生きざまは、深い感動を呼び覚ますに違いありません。御船町の町民が贈る舞台をご覧ください。

日時 3月28日(土) 
18:00開場 18:30開演
会場 御船町カルチャーセンター
料金 一般1,000円(当日1,500円)
小・中・高校生500円(当日700円)
*料金には、「ウフィツィ美術館コレクション・浜田知明銅版画展」入場料を含みます。

■「郷土に学ぶ文化事業」実行委員会・御船町教育委員会
熊本県上益城郡御船町木倉1168
TEL 096−282−0888
FAX 096−282−0894
HP http://blog.goo.ne.jp/mifunebunka



プロフィール福永啓

昭和37年(1962)御船町生まれ。大学で演劇を学び、卒業後は「オンシアター自由劇場」で俳優として活躍し、その後退団。平成元年(1989)に地元へ戻り、同16(2004)に「みんなで創るみふね舞台の会」を結成。同20年(2008)、独創的で上質な舞台を地元から発信したことで注目を浴びる。昨年秋、御船町教育委員会と共に「郷土に学ぶ文化事業」プロジェクトを立ち上げ、イベントなどを企画。舞台芸術の振興に尽力。
【連絡先】 福永啓
 熊本県上益城郡御船町御船1000−1
 TEL/FAX 096−282−3443
 HP http://butai.mifune.org/
〒862−8570 熊本県熊本市水前寺6丁目18番1号 熊本県広報課
TEL(096)333−2027 FAX(096)386−2040
電子メールアドレス kouhou@pref.kumamoto.lg.jp
※掲載記事、写真、コンテンツなど無断での使用、転載を固く禁じます
※このサイトへのリンクに関しては、悪意によるものを除きご自由に設定できますが、フレーム内 に取り込む形でのリンクは固く禁じます。
 
メールマガジン無料登録
くまもと元気モン!
くまもと食の風物詩
県庁ってなんばしよっと課な?
掲載記事のバックナンバー
読者のコラ気になるばい!
メルマガ新規登録プレゼント
新規登録いただいた方に、抽選で熊本の特産品などをプレゼント!
アンケート
壁紙プレゼント
登録すると、空から見た熊本の風景をダウンロードできます。
熊本県人会情報
[ リンク ]
熊本県インターネット放送局-
KIBS

熊本県ホームページ
熊本県観光総合サイト
県民生活総合サイト
熊本いいねっと!
企画・発行:熊本県広報課  運営:株式会社カラーズプランニング  ©2008 Kumamoto Prefecture. All rights reserved. 利用条件とプライバシーについて