数多い熊本の特産品の中でも、トマトの生産量は日本一を誇ります。「塩トマト」は、八代地域など海沿いの土壌塩分濃度が高い所で栽培されるため糖度が高く、まるでフルーツのような甘さだと話題を集めました。また、産地である八代平野の「八」と「平」から命名された「はちべえ」も、一般のトマトに比べると甘みとほどよい酸味があり、うま味も十分。トマトといえば、サラダや料理の付け合わせを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、せっかくならトマトを丸ごと調理して、火を通したまろやかなおいしさも味わってほしいものです。今回は「はちべえ」や「桃太郎」など、肉厚なトマトを使った煮込みハンバーグをご紹介しましょう。
ひき肉には牛と豚を同量用意します。ハンバーグは牛肉だけで作るよりも、豚肉と合わせた方がしっとりと軟らかく仕上がるんですよ。付け合わせの野菜もひと工夫して、菜の花やカリフラワー、カボチャ、ナスなどを添えると、五つの色がそろいます。青(緑)、赤、白、黒、黄の五色の素材を盛り合わせると、栄養バランスが良くなる上、目にも鮮やかな一品に仕上がります。五感で味わう楽しさを大切に、食卓を囲んでみてください。
1年間ご紹介してきた「熊本流レシピ」いかがでしたか?「旬がなくなった」と言われて久しくなりますが、熊本には今も旬があります。旬を迎えた野菜には、生命力がみなぎっており、わたしたちはそれを食べることで、古来から健康と命を支えてきました。春には香味野菜や山菜を食べ、冬の間にたまった体内の毒素を出し、夏には体を冷やす野菜を食べる。そして秋・冬には体を温める根菜をたっぷり食べて、来る冬に備える。旬の食べ物には大切な役割があるのです。
その一方で、豊かな食材や清らかな水に囲まれた暮らしが当たり前となっている熊本では、地元の人が熊本の良さに気付かないという一面もあります。熊本を離れ、他県を見てきたわたしには熊本の本当の魅力が良くわかります。これからも熊本の方々をはじめ、県外の方にも“熊本自慢”を広く伝えていきたいと思います。
ご紹介したメニューはどれもアレンジを楽しめるものばかりです。ぜひ皆さんのご家庭ならではの一品として、これからも味わっていただければ幸いです。