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第406号 2009年4月9日
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「アイデアで作るヒット商品 農家の主婦たちの町おこし」
植木町果樹園生産者グループ「春果風」(鹿本郡植木町)
宮本さんイメージ
宮本さんは、一男一女の母。大学を卒業した長男は、頼もしい後継者。「息子は、夫と共にわたしを支えてくれる良き理解者であり、鋭い意見も言ってくれるアドバイザー」と語る。
紙芝居イメージ 片山さんイメージ
新製品は、デコポンの皮を砂糖で煮て作った“ピール”を、米粉パン生地に混ぜて焼いたパン「デコdeパン」。「桃の花見会」では、あっという間に200個が売り切れた。 「春果風」のメンバー・片山さんは、三味線の師匠。その見事な演奏は、「桃の花見会」の目玉の一つ。多くの来場者がその音色に魅了され、大いに盛り上がった。
 熊本市の隣にある植木町では、日本一の生産量を誇るスイカをはじめ、年間を通してさまざまな果樹栽培が盛んに行われています。同町で果樹栽培に取り組む女性11名が集まり、「女性ならではの感性を生かして、町おこしに貢献したい」という熱い思いで、平成18年(2006)春、任意団体「春果風(はるかぜ)」を結成。以来、地元産の農産物を活用したイベントや新商品開発などを行っています。
 「植木町の農産物は新鮮で味がいい。どの農家も、真剣に『いいものを届けたい』という思いを込め、生産に全力を注いでいます」と、会長を務める宮本さんは語ります。心血を注いで育てるから、自信を持って売り込める。安全安心な食材を届けようとする農家の誠意が消費者の信頼を得られれば、生産販売数を伸ばせます。さらに、貴重な観光資源にもなると考えるメンバーは、「春果風」の活動を農家と消費者をつなぐ架け橋とするため、日々努力を続けてきました。
 植木産のハウスミカンを材料に、地元企業と開発した「プレミアムチーズケーキ」は、「熊本県物産振興協会」の優良商品賞を受賞。今では空港、高速道路のサービスエリア、菓子店などで、毎月1,500個以上を売り上げる人気商品に成長を遂げました。「春果風」のイベントには欠かせない名物となり、今では「プレミアムチーズケーキ」を求めて県内外から多くのファンが集まります。
 また、「消費者に農業や農産物、生産農家のことをもっと知ってもらいたい」と、町内の農業・商業関係者と力を合わせて「桃の花見会」をはじめ、「みかん収穫祭」、「すいか祭り」などさまざまなイベントを開催。さらに園児や小学生が楽しく地域の農業に触れ、歴史や文化などを学ぶ「実に見に学校」では、食育にも力を入れています。土に触れることが少ない若いお母さんや子どもたちに向けた収穫体験のほか、生産者自ら農家の取り組みを伝えるなど、充実した活動を展開。他県からの研修生も受け入れています。
 今年5回目を迎えた「桃の花見会」には、約1,400人もの観客が来場。地元の農産物で作る加工品やオリジナル商品の販売、収穫体験など、コンセプトをしっかりと据えた企画が、確実に町おこしにつながっています。
 毎日、重労働の農作業や家事・育児に追われるメンバーたち。しかし、積極的に時間を見つけては食品加工の研修を受け、製品開発の研究会を独自に開いてアイデアを出し合います。さらに、イベント開催が決まると約2カ月前から準備に取り掛かり、会場の設置、来場者のおもてなし、後片付けまで、息を付く暇もありません。「それでもみんなが頑張れるのは、家族の理解とサポートがあるから。力仕事は、夫たちが進んでやってくれますし、子どもたちもスタッフになって手伝います。植木町は、農家の後継ぎも多い恵まれた地域ですよ」。家族が一丸となり前向きに農業に取り組む気風が、家族や仲間との強い“絆”をはぐくみ、そしてお互いを思いやり、支え合う心が活動の源となっていると、宮本さんは誇らしげにほほ笑みます。
 現在、「プレミアムチーズケーキ」に続く新たなスイーツを開発。植木産デコポンの皮を使用した「デコdeパン」や「デコdeリング」が誕生しました。「もっといいものを作って、植木に多くの人を集めたい。そして、消費者と交流を深めるイベントを増やし、教育機関と協力して体験プログラムを作成するなど活動の場を広げたい」と将来の夢を語る「春果風」のメンバーたち。その眼差しは、まるで春の陽だまりのような明るいあたたかさに満ちています。
デコでパンイメージ 花見会イメージ
植木町の果樹栽培の若き担い手「春果風」のメンバーたち。デコポンの皮を使った新製品のアイデア源は、“もったいなか精神”。主婦ならではの発想から新たな名物が生まれる。 ハウス内の花見会には、園児から高齢者まで幅広い世代が大勢訪れる。春の到来を満喫しながら食べる、「春果風」名物「デコポンのヨーグルトシャーベット」は大人気商品。
「春果風」の皆さんのお薦め情報
第2回すいか祭り in 田原坂公園
「すいか祭り」は、毎年約5,000人の来場者でにぎわう人気イベントです。植木産スイカをはじめとする地元の新鮮な農産物や特産品の販売、スイカの早食い大会やお面作りなど、イベントも盛りだくさん。「春果風」のオリジナルスイーツも出品されます。新緑が香る田原坂公園は、絶好の行楽スポット。ぜひ訪れてみてください。

期日 5月3日(日)10:00〜16:00
    5月4日(月)10:00〜15:00
場所 田原坂公園

■植木町役場 産業振興課
熊本県鹿本郡植木町岩野238−1
TEL 096−272−1117
FAX 096−272−1119
HP http://www.town.ueki.kumamoto.jp/index.html



プロフィール春果風

「女性の感性を生かした果物加工品を開発し、農業や地域の振興に役立てたい」と平成18年(2006)果樹栽培農家の主婦が集まり結成。現在メンバーは11人。熊本県産業技術センターで研修を受け、デコポンを用いた「デコポンスムージー」を開発。後に、ハウスミカンを用いた「チーズケーキ」を企業と共同開発し、「熊本県物産振興会」優良商品賞を受賞。同19(2007)年、農林水産省事業「明日を担う農山村の女性たち」において、優良事業として紹介される。また、植木町商工会「観光産業戦略研究事業」に参加。同20年(2008)熊本県農林水産部主催「熊本県農山漁村女性チャレンジ活動」奨励賞を受賞。現在に至る。
【連絡先】 「春果風」
 TEL 096−223−7841(パン工房「ぱるぱる」内)
〒862−8570 熊本県熊本市水前寺6丁目18番1号 熊本県広報課
TEL(096)333−2027 FAX(096)386−2040
電子メールアドレス kouhou@pref.kumamoto.lg.jp
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