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“ひともじ”を巻いたから「ひともじのぐるぐる」とは、楽しいネーミング。県外の人は首をかしげることも多いとか。酢みそに好みで赤酒を加えるのが熊本流のエッセンス。
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| “ひともじ”は、葉先まできれいに伸び、緑色が鮮やかなものを選ぶと良い。葉先が枯れているものは鮮度が落ちる。保存するときには湿った新聞紙に包み、冷蔵庫へ。
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球のように太った根元が、ひともじのトレードマーク。「ひともじ」と呼ぶのは全国でも珍しいという。一般に「わけぎ」と称され、葉ネギと同じように薬味として用いられることが多い。 |
“ひともじ”とはワケギに似た小ネギの一種。古くから栽培されている「くまもとふるさと伝統野菜」に選ばれており、熊本の郷土料理になくてはならない食材の一つです。一般のネギに比べて根元がぽってりと丸くて葉が細く、軟らかくて甘みがあるのが特長です。
名前の由来は、ネギが「葱(き)」と“一文字”で表されていた時代に、宮中の女房たちが小粋に「ひともじ」と呼んでいた名残りが、今に受け継がれていると考えられています。

その“ひともじ”を使った名物料理が「ひともじのぐるぐる」です。名前の通り、ぐるぐると巻いたユニークな形が、トレードマーク。その素朴な味わいは意外にも殿様愛好の酒の肴(さかな)として誕生しました。
天明2年(1782)、肥後細川藩6代目藩主・細川重賢が苦しい藩の財政を立て直そうと、万事の支出を切り詰める“節倹耐乏(せっけんたいぼう)の生活”を推奨した際に、安くておいしい酒の肴はないか、と工夫の末に考案されたといわれています。当時から“ひともじ”は一般に広く栽培されており、身近な食材だったのです。さっと湯がいて、根元を芯にしてぐるぐると青葉を巻き、酢みそでいただきます。成形した“ひともじ”ならではの歯ごたえと、噛むほどに素材の持つやわらかな甘みを楽しめる逸品です。

現在、“ひともじ”の多くは畑で栽培されていますが、昔ながらにあぜ道や田畑の脇などで栽培されている風景も見受けられます。一般家庭の庭先にも、「ひともじのぐるぐる」用に植えられていることも珍しくありません。それだけ家庭に根付いた郷土料理なのです。4月中旬から出荷が始まり、5月には旬を迎えます。冬越しした春からの“ひともじ”は、より一層香りが良く軟らかいので、みそ汁に入れたり、薬味としてそのまま食べるのもお薦めです。
熊本の伝統料理「ひともじのぐるぐる」は、誰にでも簡単にできる手軽な一品です。レシピをご紹介しますので、食卓でぜひ味わってみてください。

■ 「ひともじのぐるぐる」
【材料】
ひともじ 酢みそ
【作り方】
1) ひともじは芯が少し残るくらいに湯がいた後、冷水に通し、良く絞っておきます。湯がき過ぎると色が悪くなり、甘みも消えるので注意しましょう。
2) 白い根元の部分から2〜3センチメートルくらいのところで2つに折り、そこを芯にして、青い葉をぐるぐると巻き付けていきます。巻き終わりをつまみ切るようにすると、葉の中から粘りが出て貼り付き、崩れません。
3) 2)を皿に盛り、酢みそを添えていただきます。好みで練りからしを混ぜた「からしみそ」にしてもおいしくいただけます。