
松崎さんの手作り「わらびもち」は、「大野温泉センター」で購入可能。芦北町の新しい名産品として、訪れる観光客や地域の子どもたちにも喜ばれている。サイズがピンポン玉くらいと、一般的な「わらびもち」より少し大きめだから、程よい弾力が楽しめ、もっちりとしたかみ応えも十分!
わらび粉や砂糖はダマになりやすいので、手でほぐしながら入れること。鍋は厚手のものを選ぶと材料が焦げにくい。
徐々に粘り気が強くなってくるので力がいるが、しっかり練ることがおいしく作るポイント。根気よく練ろう。
もちが熱いので、やけどをしないように注意。きな粉をまぶして、もちの表面を覆いながら丸めると熱さが和らぐ。
昔ながらのわらび粉作りの様子。ワラビの根をきねで突いてデンプンだけを抽出し、2~3日ほど日干しすれば完成。

今月は「ふるさと食の名人」松崎サチ子さんに、葦北(あしきた)郡芦北町白木地区の伝統食「わらびもち」のレシピをお尋ねしました。
その昔、飢饉(ききん)が起きたときに、白木地区で食べられていたという「わらびもち」。人々は砂糖を使わず、サンショウの葉を添えて、主食として食べていました。また、白木地区には、「佐敷諏訪(さじきすわ)神社」の大明神が「わらびもち」を食べて命拾いをしたという古い言い伝えが残っており、500年以上も前から、神社へのお供え物として献上されてきました。
お供え物の「わらびもち」には、地区の住民たちが掘ったワラビの根から作るワラビ粉を使います。毎年行われる「佐敷諏訪神社」の春の大祭では、今でもワラビの根から作る昔ながらの「わらびもち」が振る舞われ、「食べれば、その年は無病息災」といわれています。
ワラビ粉は、根にデンプンを蓄える冬のワラビからしか取ることができないため、大変貴重なものでした。今では市販品も手に入りやすくなったので、気軽に味わえます。
松崎さん特製の「わらびもち」は、伝統的な味に黒砂糖を加えて、食べやすくアレンジしたものです。作り方は「材料を火にかけて溶かし、丸める」だけ、と簡単なので、この機会にぜひ試してみてください。
【レシピ】わらびもち(30~40個分)
●材料
わらび粉 150グラム
きな粉 適量
黒砂糖 150グラム
白砂糖 75グラム
水 3カップ
●作り方
(1)きな粉をバットなどの平たい容器に、まんべんなく敷いておく。後からわらびもちを乗せて丸めるので、もちが手やバットにくっつかないように多めに敷いておくと良い。
(2)わらび粉に黒砂糖、白砂糖、水を加えて混ぜ合わせ、強火にかける。沸騰して、材料にとろみがついてきたら弱火にする。材料があめ色に変わり、しゃもじですくった時に角が立つようになるまでじっくりと練り上げる。沸騰してから約5分後が、出来上がりの目安。
(3)熱いうちにきな粉を敷いたバットに移し、全体にきな粉をまぶす。冷えて固くならないうちに、ピンポン玉くらいの大きさにちぎって、素早く丸めていく。きな粉を手に取り、まぶしながら丸めるのが、手にくっつかずに丸めるコツ。
(4)お好みで上からきな粉をまぶして、器に盛る。

黒砂糖を加えて、まろやかさとコクを出しました。わらび粉はスーパーなどでも手に入りますが、くず粉でも代用可能。その際には固くなりやすいので、水を1カップ多く加えましょう。もちを丸めるときはバット自体を回し、ちぎる場所を少しずつずらしていくのがコツ。同じところからちぎると生地がヨレてしまうので、ちぎった部分にきな粉をまぶして、表面を手で整えてからちぎりましょう。
【お問い合わせ】
芦北地域振興局 農業普及・振興課
TEL 0966-82-5194