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週刊メールマガジン「気になる!くまもと」関連情報サイト 熊本県発行のメールマガジン:第452号 2010年3月4日


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元気モン!バックナンバー


森さん(中央)の味を受け継ぐ、美樹さん(右)と宮田さん(左)。「いろいろ試作品を作って、食べるとが楽しかもんね」と美樹さんが話せば、3人の笑顔が絶えません。

「旬の菓」を作る大きな鍋は、60年以上使い続けています。ジュラルミン製の鍋は軽い!「こっじゃなからんば、あかんもん」と森さん。

試作品のショウガ味とチョコレート味の「旬の菓」。「これは、うまくできたねー」と言いながらついついつまみ食い。
 ミカン畑が広がる宇城市三角町(みすみまち)の山中に「水源の里 あかぎ村工房」は、たたずんでいます。「くまもとふるさと食の名人」の森令子さんが、念願だった工房を開いたのは昨年のこと。三角町の郡浦(こうのうら)に伝わる伝統豆菓子「まくらぎ(※)」を受け継いでいこうと立ち上がりました。娘の美樹さんと近所に住む宮田さんとの3人で工房を運営しています。
 工房で作っている「旬の菓(ときのか)」は、宇城地域振興局により「宇城の手みやげ」に選ばれました。「まくらぎ」を現代風にアレンジした「旬の菓」は、砂糖と小麦粉、落花生を練りこんで作る、素朴な味わいの豆菓子です。
 かつての「豆菓子 まくらぎ」は、とても固く、練って固めたものを、のこぎりで切り分けるのは大変力の要る仕事でした。昔、郡浦地域では冠婚葬祭に欠かすことができなかった菓子で、家庭それぞれの作り方や甘さの加減がありましたが、今ではほとんど家庭で作られることはなく、地元の人でも食べたことがない人が多いといいます。この豆菓子を絶やしたくないという思いから、子どもからお年寄りまで、たくさんの人に食べてもらえるようにと、工房では、大きさや甘みを現代風にアレンジし、「旬の菓」を作り上げました。
 現在は、「元祖」「黒豆」「黒糖」の3種類の味を販売していますが、旬の味を届けたいと、クリやショウガ、チョコレートなどさまざまな味付けで試作をしています。「失敗することもあるばってん、試してみらんばわからんもんね」と話す森さん。小麦粉と砂糖を練る作業は、力仕事。それでも、しゃもじを持って力強く鍋をかき混ぜます。少し疲れたら、美樹さんと交代。一つの鍋からできる量はわずか30袋分程度です。袋詰めまですべて手作業で行っているため、1日にできる量は限られています。
 また、「旬の菓」は温度や湿度に敏感で、季節や天気によって微妙に混ぜる加減を変えなければならないほどデリケートなものです。「同じ日に、同じように作っても、同じ味にはならないんですよ。気を使うけど、まずはたくさんの人に、こういう食べ物があるんだと知ってもらいたい」と鍋をかき混ぜる美樹さんの手に力が入ります。
 工房では、「旬の菓」以外に、自家栽培のフルーツやトマトを使ってジャムも作っています。添加物は一切使用していないため、素材そのものの味をギュッと凝縮。「今度はあれも試してみたかねぇ」と、旬の素材を思い浮かべながら、次々に試したいものが出てきます。旬のものを一番おいしいときに届けたいという強い気持ちが、森さんを試行錯誤に駆り立てるのです。
 これからも、たくさんの人に“三角の味”を味わってもらうために、伝統の味を伝えていきます。
※まくらぎ・・・サトウキビが特産だったことで生まれた伝統菓子。小麦粉とピーナッツの相性が◎。
自家栽培のフルーツを使ったジャムは、全部で8種類。お薦めは、ミニトマトを使ったトマトジャム。一つ一つ丁寧に作っています。
「水源の里 あかぎ村工房」のすぐ近くにある、「熊本名水百選」や「くまもとホタルの里100選」に選ばれている「赤木水源」。「旬の菓」作りにも水源の水を使用しています。

宇城の手みやげ
平成23年3月の九州新幹線全線開業を見据え、昨年夏に県宇城地域振興局が「手みやげ」を募集。4つの商品が選定され、県庁や県宇城地域振興局売店で3月末まで販売中。ぜひ、食べてみてください。

HP http://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/124/uki-temiyage.html
プロフィール
水源の里 あかぎ村工房
平成21年、森令子さんを中心に立ち上げた「水源の里 あかぎ村工房」。森さんの自宅の一角を改装して、工房を運営。三角町の伝統豆菓子や自家栽培のフルーツやトマトでジャムを作っている。まずは、たくさんの人に「こういう食べ物があるんだ」と知ってもらいたいと奮闘中!

【連絡先】
水源の里 あかぎ村工房
宇城市三角町郡浦
TEL 0964―54―0396