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週刊メールマガジン「気になる!くまもと」関連情報サイト 熊本県発行のメールマガジン:第412号 2009年5月21日

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元気モン!バックナンバー
「地域の人々と二人三脚で街おこし 山鹿の元気と魅力を伝えたい」
竹灯り仕掛け人 井上知裕さん (山鹿市)
井上さんイメージ
「こんにちは~、おるね~」と声を掛けていく近所の人が、後を絶たない。そのたびに笑顔を入口からのぞかせては、立ち話。お年寄りや地元の人と語らうのが大好きな井上さんらしいひととき。
店内イメージ
美しい和傘の灯りを配した「山鹿風情物語」の一場面。民俗芸能を披露するステージづくりには、地元の人々が快く協力をし、みんなで盛り上げて、実現してきた。
お土産イメージ
9年前に温泉旅館の女将さんたちのアイデアで始まった“灯りの祭り”は、美しく変化を遂げた。かつて山鹿和傘で栄えた職人の街は、竹灯籠と和傘のオブジェで、より一層の風情をたたえている。
 豊前街道を色とりどりの和傘と竹の灯りで彩る「山鹿灯籠(とうろう)浪漫(ろまん)・百華百彩(ひゃっかひゃくさい)」は、山鹿市の冬の風物詩です。全国から多くの人々が訪れては、情緒あふれる街道散策を楽しんでいます。竹灯りのオブジェを使った街道ディスプレイの演出・プロデュースを行っているのが井上知裕さん。さまざまなイベントを手掛ける一方で、人力車の車夫(しゃふ)としても活躍する山鹿の“元気モン”です。
 井上さんは、山鹿生まれの山鹿育ち。大学のゼミで竹灯りを通した山鹿の街おこしに取り組み、古里・山鹿をもっと元気にしたいと、大学卒業後に豊前街道に拠点を構えて3年になります。「最近、シャッターを下ろしたままの店が、通りに少しずつ増えているんです。店主の高齢化で店を閉めざるを得ない。地域のおばあちゃんたちと話していると、“昔はにぎやかだった”と、懐かしむ声が聞こえてくるんですよ」と、街道を見渡す井上さん。多くの人が行き交い、にぎやかで栄えていた “豊前街道華やかなりし時代”に町を戻したいと願い、自分自身ができることを模索しながら、さまざまな活動に取り組んでいます。
 “百華百彩”は、山鹿市や大学、そして町の人々とが力を合わせて作り上げる、一大イベントです。プロデュースを担当した今年は、悪天候にもかかわらず、1日に8,000人を超える観光客を動員。開始時に比べると、冬季の観光客が約4割増加したといわれるほど、山鹿の街に大きな力をもたらしました。「毎回、竹灯籠のデザインや配置を変え、見る人の目線を大切にしていきたいですね」。井上さんは、何度でも来てもらうためには、常に進化し続けるイベントでなければならないと考えています。時間を惜しまずに着々と取り組む姿に、「彼がおらんと、この祭りはできん」と街の人々が感謝するほど、今や山鹿の地域振興になくてはならない存在なのです。
 一方、井上さんが一番心を配ったのは“どうやって多くの人を巻き込んでいくか”。「僕が大学と力を合わせてもやり遂げることはできない。地域の人が一緒に立ち上がってくれなきゃ、意味がないんですよ」。作業の担当を割り振り、竹を切り出し、絵柄に合わせて穴を開けていく膨大な作業。全体の進み具合を見守りながら、作り上げていく。それは井上さんなしでは完成しない、大変な道のりです。
 井上さんのもう一つの顔は「やまが人力車」の車夫。“もっと積極的に活動したい”と門を叩いた時に、先輩の車夫たちが、ごく自然に受け入れてくれた。その人の温かさこそ、山鹿の一番の魅力だと語ります。「人力車を引いていると、街のあちこちから“今日も引きよるね”とか声を掛けてくれるのが、うれしかですね。人とのつながりが、街おこしの基本だし、僕自身の元気の素。もう、簡単には止められんなと思います」。
 福岡をはじめ、他県からも竹灯りのイベント要請が入り、日々忙しく過ごす井上さん。「どこに行くときも、どんな場所でも、“山鹿の竹灯り”として行きたい。山鹿から全国に竹灯り文化を発信することが、街の大きな力になると信じています」。風情豊かな山鹿の魅力を一層引き立てる竹灯りに願いを込めて、井上さんの挑戦は続きます。
 
■井上さんの人力車に乗ってみませんか?
南関ICから山鹿豊前街道をめぐるドライブルートはこちら>>>
車夫イメージ 親子写真イメージ
車夫は、体力と技術が命。きつい仕事だが、お客さんや周りの人の温かい応援が支えとなっている。一番好きな風景は街道から小道に入った“玄小路(げんしゅうじ)”。ぶらり小道散策が井上さんのお薦め。
竹を切り出し、加工まですべて手作業という竹灯籠。「竹はある程度伸びたら、切ることが環境保護につながるんです。伐採した竹を使った取り組みで、古里の元気をサポートできたら、うれしいですね」。

米米惣門(こめこめそうもん)ツアー
江戸時代から続く酒蔵やみそ蔵、米蔵などを今に伝える「惣門」地区で、蔵めぐりをしながら酒の試飲やせんべい焼き体験などを楽しんでみませんか?愉快な語り口のガイドが、地元ならではのとっておきの情報を交えながら案内しますよ。山鹿の文化や歴史に触れるひとときをぜひ過ごしてみてください。

■山鹿温泉観光協会
山鹿市中央通510-2
TEL 0968-43-2952
FAX 0968-44-0032
料/1人500円、お土産付き
休/水曜、年末年始
※前日までに要予約
http://www.y-kankoukyoukai.com/

プロフィール
井上知裕
昭和58年(1983)山鹿市生まれ。崇城大学建築学科在学中、「まつり型まちづくり手法」に出合い、竹灯りを用いた街おこし活動を開始。「山鹿灯籠浪漫・百華百彩」をはじめ、県内外の祭りにかかわり、平成19年(2007)豊前街道沿いに「海越(みこし)屋」を構える。竹灯りや和傘を使ったイベントのプロデュースのほか、竹灯籠のオブジェなどを制作販売。また、山鹿人力車の車夫としても活動し、地域活性化に取り組んでいる。

【連絡先】
 海越屋
 山鹿市山鹿1465
 TEL 0968-41-4101
 FAX 0968-41-4112