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 熊本で活躍している「その道」の達人が注目している「熊本」は、もちろん「今が旬!」のものばかり。そんな達人が週替わりで語るコラムです。

ハンセン病の歴史

 ハンセン病という病気があることを、また「らい予防法」という法律があったことをご存じですか?長い歴史を持つハンセン病について、今回はご紹介します。


ハンセン病と菊池恵楓園(きくちけいふうえん)
 ハンセン病は「らい菌」による感染症ですが、感染力は非常に弱く、日常生活で感染することはほとんどありません。これまで、ハンセン病療養所の職員でハンセン病になった人は確認されていません。感染は、免疫機能が未熟な乳幼児期がほとんどですが、発病には感染者の栄養摂取状態や衛生環境が影響するため、これらの環境が向上している現在の日本では、発病することもほとんどありません。もし、発病しても通院治療で治る病気です。
 明治時代、諸外国から患者を放置していると非難をあびた政府は、初めてのハンセン病患者に関する法律「癩(らい)予防ニ関スル件」を制定し、患者を社会から隔離する政策をとるようになりました。
 菊池恵楓園は、この法律に基づき、全国5カ所に設置された公立ハンセン病療養所の一つとして、明治42年に「九州七県連合立第5区九州癩(らい)療養所」の名称で開設されたものです。昭和16年に国により運営されることになり、現在の「国立療養所菊池恵楓園」と改称されました。ハンセン病療養所としては国内最大規模のものであり、平成15年5月現在、入所者数592人、平均年齢75歳となっています。
 最初の法律制定から新法と言われている「らい予防法」(昭和28年制定)が廃止されるまで約90年の月日がかかりました。
 多くの人々が「国が法律までつくって隔離するのだから、感染力が強い怖い病気である」などと思い込み、ハンセン病患者の方々を療養所へ追い込んでしまいました。
 現在熊本県では、ハンセン病に関する正しい知識と理解のために、さまざまな催しなどを通じて、情報や歴史をご紹介しています。


菊池恵楓園
http://www.hosp.go.jp/~keifuen/




「光の絵画−菊池恵楓園絵画クラブ展」について

 今回、南嶌さんが紹介された展覧会は、昭和28年に設立された菊池恵楓園絵画クラブの作品展です。全国レベルの公募展で入選を果たす作品もあり、芸術性にあふれた作品が数多く展示されています。絶対隔離と偏見という環境の中、描かれた作品は、社会に対する恨みや怒りを描いたものではなく、心の中の故郷の風景を描いたものです。
 人間性にあふれる作品を見に、また、ハンセン病をめぐる歴史と現実を正しく知るために、ぜひ、美術館に行ってみてください。

場所:熊本市現代美術館
   井手宣通記念ギャラリーおよび
   ギャラリーV(熊本市)

期間:8月31日(日)まで
時間:10:00〜20:00
   (入館は19:30まで)

熊本市現代美術館
http://www.camk.or.jp/

「遠足」木下今朝義 1996

「遠足」木下今朝義 1996

※「光の絵画−菊池恵楓園絵画クラブ展」についてはこちら
http://www.camk.or.jp/g3/keifuen/keifuen.htm

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