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県庁ってなんばしよっと課な?

 熊本県庁各課の業務内容などについて紹介するコーナーです。
現在取り組んでいる事業や課題などについて担当課長にインタビューしたものを、隔週でご紹介します。
 
熊本のすべての就学前の子どもたちが、
「生きる力」の基礎を身に付け、
たくましく心豊かに育つ環境づくりを目指した取り組み

 
●今回は、義務教育課の阿南誠一郎課長にお話を伺いました。

義務教育課では、どのような仕事をしているのですか?

 「認め ほめ 励まし 伸ばす」という教育行動指標に基づいた教育の充実を目指して、幼稚園、小中学校での豊かな心の育成、確かな学力の育成、就学前教育の充実、食育の推進に重点的に取り組んでいます。
 今回は就学前教育の充実に向けた「かがやけ!肥後っ子」事業についてお話します。


就学前教育を進めていく上で、現状の問題点や課題はどのようなことでしょうか?

元気に遊ぶ子どもたちの様子

元気に遊ぶ子どもたち

 実態調査をしてみると、幼児を含めた就学前の子どもたちの育ちの状況の課題が浮かび上がってきます。具体的には、今年2月に子どもたちの基本的生活習慣の定着状況を調べたところ、「朝食を取る」「衣服の着脱ができる」「身なりを整える」という項目は95パーセントの子どもができています。ところが、「午後10時以降まで起きている」「排便の習慣がない」という子どもが25パーセントもいました。「睡眠を十分にとり、朝早く起きて朝ごはんを食べ、排便を済ませて登園・登校し、元気いっぱい生活をする」という基本的な生活リズムができていない子どもが多くいるということです。
 また、小学校では授業中などに、トイレに立ったりうろうろしたりするなど集中力に欠けるという実態も報告されています。幼稚園や保育所では遊びを通して、子どもたちが主体的にいろいろなことを学んでいますが、小学校では時間割に沿って決まった学習をしなければならないことに、なかなか慣れないようです。また、幼稚園・保育所の年長(5歳児)の時には、自分より下の年齢の子どもの面倒を見たり当番活動もできていた子どもたちが、小学校に入ると、上級生が給食の世話をしたり、先生たちも幼児扱いしたりすることで、子ども自身が成長を実感できにくいことも原因の一つのようです。
 小学校では、幼稚園・保育所でできていたことは自分たちでやらせるようにし、幼稚園・保育所では、小学校での学習や生活の基盤となる基本的生活習慣や好奇心、協同的な学びの体験を確実に培っておくという“つなぎ”が必要であることが分かってきました。
 
「かがやけ!肥後っ子」事業とはどのような取り組みですか
 
就学前教育の取り組みの方向について

就学前教育の取り組みの
方向について
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 就学前教育の振興・充実を図る計画として、平成15年3月に策定した「肥後っ子かがやきプラン」に基づき取り組んでいる事業です。
 具体的には、保育士、幼稚園の教諭、園長、主任などの資質の向上のための研修や、保護者や幼稚園・保育所・小学校の先生を対象にした「就学前教育フォーラム」を開催し、就学前教育の重要性について啓発を行っています。
 本年度、特に力を入れていることは、幼稚園・保育所と小学校の連携に加え、新たに中学校も巻き込んだ、幼・保、小、中の連携強化の取り組みです。県内10地域をモデル地域として、基本的生活習慣を系統的にはぐくむとともに、@人権を大切にする心、A勤労観、職業観を身に付ける、Bふるさと感を持つというテーマの下、それぞれの地域の実態に応じて取り組んでいます。

モデル地域では、どのような活動をしているのですか?

 例えば、八代(やつしろ)市の植柳(うやなぎ)小学校区では、「わたしたちの町植柳、大好きっ子を目指して」をテーマに、「ふるさと感」をはぐくむ実践研究に取り組んでいます。「人とのかかわり」「自然とのかかわり」「伝統・文化とのかかわり」この3つの視点を通して、ふるさとを大切にする心や実践力を養うことが目的です。
自分たちで作ったいかだをプールに浮かべて遊んでいます

自分たちで作ったいかだを
プールに浮かべて遊んでいます

 植柳小学校区の近くに球磨(くま)川が流れていることがきっかけで、ペットボトルでいかだを作ることになりました。小学校6年生がいかだを作り、保育所の子どもと一緒に飾り付けをして遊びます。6年生も年長さんも、球磨川に思いを寄せ、そのすばらしさに気付きました。また、6年生が小さい子どもの世話をしながら遊ぶという、異年齢の交流ができました。6年生はいかだ作りに何度も失敗しましたが、年長さんたちが楽しみに待っているので、あきらめず、力を合わせて作り上げるというくじけない心も芽生えました。小さい子どもたちの世話をすることで、自分たちの成長をあらためて感じることもできたようです。年長さんたちは、お兄さん、お姉さんにいろいろなことを教えてもらいながら遊んだことが楽しい思い出になり、小学校への大きな期待感がはぐくまれたとの報告を受けています。
 また、葦北(あしきた)郡芦北町(あしきたまち)では、3歳児から中学生までみんなで「あいさつ」しようという取り組みを行いました。幼稚園・保育所では先生のあいさつに元気よく返事をする、小学校では先生や友達に進んであいさつをする、中学校ではその場に応じた気持ち良いあいさつをするという共通目標を立て実践しています。幼稚園・保育所、小学校、中学校のつなぎがスムーズにでき、学校を超えた子どもと先生、子どもたち同士のコミュニケーションが生まれました。
生活リズム向上のために早寝早起きをして朝ごはんを食べる
ことを推進しています

生活リズム向上のために
早寝早起きをして朝ごはんを
食べる ことを推進しています
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 阿蘇(あそ)市では、子どもの生活リズムの向上のための調査・研究を行っています。登校前や、土・日曜の朝の時間を利用して、家畜の世話や観察、体ほぐし・躍動教室を行うなど、ユニークな取り組みを行っています。学校やPTA、子ども会だけでなく自治会や町内会などいろんな団体と連携を図り、地域ぐるみで子どもたちに望ましい生活習慣を育成しようと取り組んでいます。こうした地域全体での取り組みは珍しく、今後の成果が期待される活動の一つです。

これらの取り組みを通して、子どもたちは変わってきましたか?
 
 発達段階に応じたあいさつができる子どもや朝食を毎日取る子どもの割合が増えています。また、学校が早く終わった小学生が保育所に行って子どもたちと一緒に遊んだり、本の読み聞かせをしたりして新たな交流も始まっています。
 また、小学校の先生は、幼稚園・保育所の子どもたちの様子を見ることで、幼稚園・保育所の先生の教育観、子ども観、発達観を理解し、幼稚園・保育所の先生は、これまではぐくんだことが小学校にどうつながるのか分かるで、安心して子どもたちを小学校に送り出すことができているようです。

今後、さらにどのように取り組んでいきたいとお考えですか?
 
 子どもたちには、小さいころからいろいろな人との交流を持ち、豊かな心を持って伸び伸び育ってほしいと思います。熊本で生まれて、熊本で教育を受け、育って良かったと感じてもらえる環境づくりに今後も力を入れていきたいと思います。
 「かがやけ!肥後っ子」事業の成果が少しずつ形になって見え始めました。幼稚園・保育所と小・中学校にかかわる先生、保護者、地域の人たちが子どもたちの育ちの課題を共有し、共通の子ども像を持ってはぐくんでいけば、たとえ交流は少なくても、目指す子ども像の達成は確実にできると思います。覇気があって、目の輝きのある子どもらしい子どもを育てていきたいですね。

子どもたちの成長を、長く継続的に見守る重要性が良く分かりました。地域ぐるみで子どもたちに望ましい生活習慣を育成する取り組みにもぜひ協力していきたいと思います。今日はありがとうございました。


(問)熊本県義務教育課
TEL:096−333−2689
FAX:096−385−6718
電子メール:
gimukyouiku@pref.kumamoto.lg.jp




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