●今回は経営金融課の坂田憲久課長にお話を伺いました。
経営金融課は、どういうお仕事をしているのですか。 大きく分けて二つあります。一つは中小企業を支援するための融資制度を設けたり、経営面の診断・助言など中小企業の経営基盤を強化したりする取り組みです。もう一つは貸金業者や貸金業協会に対する指導・監督、貸金業者から借り入れをした方などからの苦情相談への対応など貸金業の健全化を進める取り組みです。
中小企業を支援する融資制度には具体的にどのようなものがあるのですか。
県内には約7万の中小企業があります。融資制度については、これらの中小企業の経営基盤の安定と強化を図るため、県と金融機関と協調して融資枠を設定し、熊本県信用保証協会が保証を行い、県が定めた条件で金融機関が融資を行います。代表的なものとしては、これまで時間がかかっていた融資を迅速にできるようにした「くまもとファイト資金」や、新しい事業への進出や経営革新などを行う中小企業を支援する「新事業展開支援資金」などがあります。このほかにもさまざまな融資制度を設けています。
「くまもとファイト資金」は新聞やテレビなどでもよく取り上げられていましたが、どのような融資制度なのですか。
 |
| 「くまもとファイト資金」のパンフレット
(画像をクリックすると拡大して表示します) |
「くまもとファイト資金」の正式名称は「熊本県中小企業無担保クイック融資資金」といいます。これは中小企業に運転資金を円滑に供給するために、昨年8月に新たに設けた融資制度です。これまでの融資制度と異なる点は、担保や第三者保証人を不要にして利用しやすくするとともに、融資の際の審査を迅速にできるようにした点です。審査には、中小企業庁が中心になって作った「CRD(中小企業信用リスク情報データベース)」を利用します。このデータベースに企業の財務データなどを入力し、信用リスク(融資したお金が返ってこない危険性)を統計学的に算出します。その評価を基に融資するかどうかが判断されます。これまで融資を行う際は、審査に一週間ほどかかっていましたが、このシステムを利用することで2日ほどに短縮でき、文字どおり「クイック」な融資が行えるようになったのです。昨年は、スタートと同時に申し込みが殺到し、200億円用意した融資枠がすぐにいっぱいになるほど大好評でした。今年もこの資金を用意していますので、どんどんご利用ください。
詳しいことは、商工会議所、商工会、金融機関などでお尋ねください。
「新事業展開支援資金」について詳しく教えてください。
|
| 「大型店対策を行う小売事業者の方を応援
します!」のパンフレット
(画像をクリックすると拡大して表示します) |
既に事業を営んでいる中小企業が、本業とは異なった分野の事業や、新しい市場の開拓、新商品・新サービス開発などに取り組んだり、経営革新などを行ったりする際に、県が支援するための資金です。今年は、その資金の中に新たに「大型店緊急対策枠」を設けています。
現在、県内では、大型商業施設が相次いで進出しており、その影響を受けると考えられるエリア内の小売店を支援するために、今年の4月に新たに設けた融資制度です。小売店が、大型商業施設への対策として新規出店や販路開拓、店舗改装などをする際に融資を行います。これからますます需要の高まる融資だと思います。
こちらについても、詳しいことは、商工会議所、商工会、金融機関などでお尋ねください。
貸金業の健全化を進める取り組みについて教えてください。
貸金業は、貸金業規制法で登録が義務付けられており、国や県に登録することで営業が可能になります。しかし、ここ数年、登録をせずに貸金業を営む業者や、登録業者であっても違法な高金利での貸し付けや脅迫的な取り立てを行う悪質な業者による、いわゆる「ヤミ金融」が深刻な社会問題になっています。このため、国では、貸金業規制法に業務上の新たな規制を盛り込むなど大幅な改正を行いました。県でも、県消費生活センターや警察などと連携して、法律を守らない業者に対する指導・監督を強化したり、改善がみられない業者を業務停止にしたり、利用者からの苦情相談への対応を行ったりするなど、貸金業の健全化に向けた取り組みに力を入れています。その結果、最近では苦情相談の件数も徐々に減ってきているんですよ。
利用者からはどういう苦情が多いのでしょうか。
取り立てについての相談が最も多いですね。貸金業者が返済を請求できるのは、お金を借りた本人や保証人だけなのに、保証人でない家族に返済を迫ったり、取り立てのできる時間帯や場所を全く無視して取り立てを行ったりすることなどについての相談があります。また、毎日返済することを要件に通常より高い金利が認められている「日掛け」の返済に絡むトラブルについての相談も多いんです。例えば、定められた対象業種以外の方への貸し付けや、約束の返済期日に少し間に合わなかっただけで、一括返済や新たな保証人を立てることを強要されたりすることなどについての相談です。
貸金業の健全化を進めるため、今後も関係機関と連携し、悪質な貸金業者の指導などに取り組んでいきます。ただ、借りる側も事前によく考えて、計画的に借りることが必要です。子どものころからお金についての教育を受け、金銭感覚をしっかり身に付けることも必要と考えています。
地域経済の活力である、頑張るくまもとの中小企業を応援するとともに、貸金業の健全化を進める大切な取り組みを行っているんですね。きょうはありがとうございました。
「中小企業向け融資の概要」のページはこちら
http://www.pref.kumamoto.jp/promotion/kinyu/index.html
「悪質な貸金業者にご注意!」のページはこちら
http://www.pref.kumamoto.jp/existence/akushitsu/index.html
|