●今回は企業局工務課の平山隆夫課長にお話を伺いました。
企業局は、どういうお仕事をしているのですか。
企業局とは、熊本県が直接経営する公営企業です。県のほかの機関との大きな違いは、運営に必要な費用などを税金で賄うのではなく、さまざまなサービスを提供し、その利用者の方からいただく料金により運営することを基本としている点です。企業という側面から、採算性の確保を重視しています。現在、電気事業や工業用水道事業、有料駐車場事業の3つの事業を行っています。

改修後の県営有料駐車場のイメージ図 |
今年度の大きな取り組みの一つは、熊本市安政町にある県営有料駐車場の改修です。この駐車場は、熊本市中心部の交通混雑の解消などのため昭和55年に開業し、これまで多くの方々に利用されてきました。今回の改修では、ユニバーサルデザイン(※)の考え方を取り入れ、使いやすさや安全性を高めるため、駐車幅の拡幅や障害者用の駐車場の増設、多機能トイレや分かりやすい案内表示板の設置などを行います。現在、改修工事中で営業を休止していますが、11月1日(火)にリニューアルオープンします。
※ユニバーサルデザインとは、年齢や性別、障害の有無などにかかわらず、すべての
人が生活しやすい社会のデザインのこと。
工務課ではどのような取り組みを行っているのですか。
工務課では、8カ所の水力発電所と3カ所のダムによる電気事業や、長洲(ながす)、八代(やつしろ)、苓北(れいほく)の3地域への工業用水道事業、熊本市内の有料駐車場事業に関する施設の改良・修繕工事や保守管理などを行っています。また、クリーンエネルギーを開発するため、中小規模の水力発電所の計画、調査や、風力発電をはじめとする新エネルギーの調査、計画、建設などに力を入れています。
なぜ、クリーンエネルギーの開発に力を入れているのですか。
電気を作るにはエネルギー源が必要です。エネルギー源には石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料がありますが、化石燃料を燃やすと二酸化炭素が発生して、現在、地球規模で問題になっている温暖化現象に大きな影響を与えると指摘されています。一方、水力や太陽光、風力などの自然エネルギーによる発電は、地球温暖化の主な原因である二酸化炭素を少量しか排出しません。また、自然界に無限に存在し、繰り返し使うことができるのでなくなってしまう恐れがありません。地球環境に優しい自然エネルギーを利用し、発電を行うことは地球温暖化防止につながるばかりでなく、エネルギーの安定供給にもつながることから、クリーンエネルギーの開発などに力を入れています。
現在、どのようなクリーンエネルギーの開発に力を入れているのですか?
建設中の阿蘇車帰風力発電所
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現在、最も力を入れているのは風力発電です。実用化に向けて、平成8年度から県内各地で風向きや風力などの風の状況を調べています。平成12年度から、阿蘇(あそ)市車帰(くるまがえり)地区の阿蘇外輪山で風向きや風力、環境への影響を調べたところ、採算性が確保でき、環境への影響も少ないと判断できたため、昨年8月からこの地区で3基の風車発電機による風力発電所の建設を始めました。完成すれば、県営では初めての、県内では5番目の風力発電所になります。今年の10月から発電を開始する予定で、年間約347万kWhの発電量を見込んでいます。これは、一般家庭の約1,000世帯分の年間消費電力量に相当する電力量になります。
風力発電以外では太陽光発電にも取り組んでいます。平成12年にクリーンな自然エネルギーの普及・啓発などのために、熊本県庁の近くに「クリーンエネルギー館」を開設しました。その屋上に太陽光発電パネルを設置し、館内に電気を供給しています。また、職員住宅に太陽光発電装置を付け、発電した電気を住宅内で利用しています。そのほかにも、家畜のふん尿や森林の間伐材、住宅の廃材などのバイオマス(動植物から生まれた再生可能な有機性資源)をうまく活用してエネルギーとして利用することができないかという調査もしています。
「クリーンエネルギー館」では、地球環境に優しいエネルギーを学べるそうですね。
クリーンエネルギー館 |
はい。「クリーンエネルギー館」の1階に、水力発電や太陽光発電、風力発電、燃料電池などの地球環境に優しいエネルギーについて紹介する「クリーンエネルギー展示場」があります。ここでは、自転車をこいで、その力で風車を回し、どのくらい電気が発生したか体験できる「風力発電体験コーナー」や、模型などを使って発電の仕組みを紹介する「ソーラー発電コーナー」、クイズに挑戦しながら地球を温暖化から救うために必要なことを考える「ミニシアター」など、実際の体験や楽しい遊びを通してクリーンエネルギーについて学ぶことができます。年中無休で、毎日午前10時から午後5時まで開いています。入場は無料ですので、多くの方に来ていただき、地球環境に優しいエネルギーについて学び、興味や関心を持ってほしいと思います。
現在、地球環境に優しい、風力発電をはじめとするさまざまなクリーンエネルギーの調査や開発に取り組んでいることが分かり、とても勉強になりました。同時に、わたしたちが無駄なエネルギーを使わないようにする努力も必要だと感じました。きょうはどうもありがとうございました。
「熊本県企業局ホームページ」はこちら
http://www.pref.kumamoto.jp/construction/section/kigyoukyoku/index.htm
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