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県庁って、なんばしよっと課な?
熊本県庁各課の業務内容などについて紹介するコーナーです。
現在取り組んでいる事業や課題などについて担当課長にインタビューしたものを、隔週でご紹介します。
企業の信頼厚い研究開発のパートナー

●今回は、熊本県工業技術センターの木村幹男所長にお話を伺いました。

 工業技術センターはどんなお仕事をしているのですか?

工業技術センターの業務
工業技術センターの業務
(クリックすると拡大してごらんいただけます)
 地域企業の技術支援を行っています。技術に関しては“何でもそろっている”県の機関です。技術支援にもさまざまなものがあり、主なものとして研究開発や技術指導、依頼を受けての試験・検査・分析、技術者の養成などを行っています。




 例えば、研究開発とは具体的にどういうことをするのですか?

 身近な例でいいますと、最近、人吉の焼酎メーカーと一緒になって球磨焼酎の酵母を作りました。『KF(ケーエフ)酵母』というんですが、球磨焼酎の8〜9割は今この酵母を使って製造しています。続いて、香りに特徴のある『CAN(キャン)酵母』を開発し、『KF酵母』と併せて球磨焼酎の製造に利用いただいています。また、これら新たに開発された独自の酵母を使った芋(イモ)焼酎を造りました。熊本のサツマイモを使って。これが香りが良くて好評なんですよ。酵母を乾燥させて使うと非常にコストが安くなるんですね。八代(やつしろ)郡竜北(りゅうほく)町のモチ米を使った『火の君浪漫(ろまん)』という焼酎も当センターが試作開発を行い、地域の企業と一緒に造った製品です。そのほかにも、みそなど地域に根差した身近な食品や、木の繊維・セルロースを使った地球環境に優しく、お肌にもいい化粧品、リモナイトという空気浄化材なども開発しています。
 また、今注目されているユニバーサルデザイン(UD)製品づくりにも力を入れており、地域企業に技術面やデザイン面での支援を行っています。UD製品開発に意欲を持つ企業とデザイナーや大学が連携してチームを組んで開発した段差解消伸縮スロープや省スペース収納システム、UD陶器などが、今年10月に開催した「くまもとUDものづくりフォーラム2004」で、高い評価を受けました。しかし、子どもやお年寄りなど、さまざまな人のニーズを想定したUD製品の開発というのは、なかなか難しいのです。例えば、お年寄りが歩きやすいように、スロープにゴムの滑り止めを付けたんですが、そこを車いすで通ってみるとタイヤとゴムの摩擦が強くなり過ぎて通れない。そんなこともあるんです。そこで、UD製品の使いやすさ、安全性、価格などの評価基準づくりを進めることにしています。それを見れば、誰が、どの程度使いやすいものなのかがひと目で分かり、どの部分に力を注ぐべきなのかも分かります。

 企業への技術指導を行ったり、試験・検査の依頼も受けているんですか?

 技術相談は企業から年間約5,000件もあります。試験や検査、分析などの依頼はおよそ12,000件ほどです。
 わたしたちの仕事は、地域企業から信頼されて利用されることが第一だと思っています。自分たちは地域企業に密着したサービス機関であるという使命感をもって、地域企業からの相談や依頼に、迅速に、正確に、親切に対応し、問題を解決する体制が整っていることが重要です。今後も企業と共通の夢をもって、その実現のために研究を行っていきたいと思っています。
 現在、県内企業における当センターの利用率は43.5パーセント。この数字は企業から見たセンターの信頼度だと思っています。これをどれだけ増やしていけるか、研究成果をどれだけ外に広められるかが、課題であると思っています。そのために毎年テーマを決め、産学官共同で研究開発に取り組んでいますが、この一つとして産学官技術交流会の運営も行っています。

 産学官技術交流会とはどんな会ですか?

昨年の産学官技術交流会の様子
昨年の産学官技術交流会の様子
 県内を中心とした企業(産)・大学(学)公設試験研究機関(官:例えば工業技術センターのような行政が持つ研究機関〔技術支援機関〕)の共同研究開発事例などを相互に紹介することで、技術情報・人的交流を行い、地域企業の技術力向上と活性化につなげようという会です。
 昭和61年度に発足した交流会も、今年で19回目を迎えます。こんなに長く続いているのは熊本県だけなんです。今年度は来年1月25日(火)に、ウェルシティ熊本(熊本厚生年金会館、熊本市)で行います。口頭またはポスター掲示による発表など、137件もの研究開発事例の発表が予定されています。ロビーには実際の製品も展示されます。これを通して、工業技術センターの利用や産学官の連携強化につなげたいと思っています。

 焼酎やみそなどの研究開発に県の研究機関が関係しているなんて驚きました。県工業技術センターは、熊本県の産業界にとって、とっても頼りになる存在なんですね。勉強になりました。
(問)熊本県工業技術センター
FAX 096−369−1938
TEL 096−368−2101
URL:http://www.kmt-iri.go.jp/
メール:www-admin@kmt-iri.go.jp