●今回は、農村整備課の浅野幸一郎課長にお話を伺いました。
農村整備課では、どのようなことをしているのですか?
農村地域を振興するためのさまざまな事業を行っています。具体的には、農村の生活環境の整備や防災対策、農道の開発、地籍調査などです。中でも、急傾斜地が多く農地面積が狭い「中山間地域」と呼ばれる場所、例えば山あいの棚田地域などは、農業の環境が厳しい上に、過疎化・高齢化が進んでいます。このような地域では、生産基盤の整備と併せて、生活環境を整備し、農村集落の活性化を総合的に図る取り組みを進めています。
棚田というと、山あいにある段々になった田んぼのことですか?
そうですね。熊本県には約7万5千ヘクタールの水田があるんですが、そのうちの約10パーセント、7千ヘクタールが棚田なんです。農林水産省が選定した『日本の棚田百選』に、阿蘇郡産山(うぶやま)村の扇(おおぎ)棚田、鹿本郡菊鹿(きくか)町の番所(ばんしょ)棚田など11カ所が選ばれており、これは全国で2番目の数です。熊本県は全国でも有数の棚田王国だといえます。
熊本は棚田が多いのですね。棚田の風景ってとても美しいですよね。
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| 阿蘇郡産山村の扇棚田 |
棚田は、心を和ませる大切な田園風景の一つです。また、農産物を生産するだけでなく、洪水などの災害防止や水資源のかん養など、私たちみんなの生活環境を守る大切な役割も持っているんです。
水田は、大雨が降ったとき、雨水を蓄え一度に雨水が流れ出すのを防ぐダムのような役割を果たしています。特に山が険しく川が急な場所にある棚田は、雨で周りの土が削られるのを防ぎ、土砂の流失を防ぐ役割も果たしています。
また、雨水が地下に浸透し下流域の地下水を豊かにしてくれる水資源のかん養の役割も併せ持っています。
そういう大事な棚田を守るために、どのような取り組みを行っているのですか?
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| 棚田ふれあい探訪ツアー |
棚田の役割を多くの人に知っていただき、中山間地域と都市の皆さんの交流を図るさまざまな取り組みを行っています。
その一つが、『棚田ふれあい探訪ツアー』です。棚田の持つ大切な役割を知ってもらい、体験や地元住民との交流を通じて棚田の魅力を実感してもらおうと、5年前から始めたものです。「棚田の素晴らしい風景を見て、ぜひ将来に残したい」「棚田がこんなに自然環境の保全に効果を上げているとは知らなかった」など、参加者の方からは好評を得ています。また、「初めて稲刈りをして楽しかった。大人になったら農業をやりたいから棚田を大切にします」という子どもさんもいて、私たちもうれしく思っています。
今年も9月20日(月・祝)の国見コース(葦北郡芦北町)をスタートに、11月まで5つのコースで行います。農作業やしめ縄作りなどの体験や手作りの郷土料理を通して地域の方々との交流を楽しんでいただきます。8月21日(土)から受け付けを始めますので、ぜひご参加ください。
このほかに、小学校高学年を対象にした「ふるさと学習会」、水と土保全の大切さを呼び掛けるイベントの開催なども行っています。毎年3月には棚田の情報誌『Danだんくまもと』も発行しています。こういうイベントや広報を通して、多くの方が棚田や中山間地域に関心を持っていただければと思っています。
※「棚田ふれあい探訪ツアー」の募集はこちら
http://www.pref.kumamoto.jp/asp/mag_news.asp?i_news_no=5927
日本の棚田百選に選ばれている美しい『熊本の棚田』。この貴重な財産をみんなで守っていくためにも、実際、棚田を訪れ、農家の人との交流の場を持つ必要がありますね。今日はありがとうございました。 |