●今回は、食品衛生課の上口政光課長にお話を伺いました。
食品衛生課では、どんな仕事を行っているのですか?
県民の皆さんの安全で安心できる食生活のために、食品の安全性を守ることが、私たちの基本的な仕事です。食中毒対策などの食品関係のほか、動物の愛護と狂犬病予防という動物関係の仕事もやっているんです。
まず、食品関係では、営業施設の監視・指導を行っています。県下10カ所の保健所の食品衛生監視員が、食品の保存状況、特に食品表示の信頼性を確保するため、食品添加物表示、期限表示、アレルギー物質などの表示が適正に行われているかの監視・指導をしています。また、食品衛生法の中で決められている添加物の規格基準が守られているかどうかの検査も行っています。
次に、食鳥肉の検査では、年に30万羽を超える食鳥を処理する処理場が県内に4カ所ありますが、そこで処理される食鳥について1羽ごとに検査しています。牛については平成13年10月から牛海綿状脳症の全頭検査(BSEスクリーニング検査)を行っています。
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| 「動物のしつけ教室」 |
動物愛護関連では、9月の動物愛護月間に絡めたイベントを行い、犬のしつけ教室などで、動物との触れ合い方や飼い方について、皆さんに考えていただけるようにしています。また、市町村が行っている飼い犬の登録や年に一度の狂犬病予防注射の推進に関する支援、野犬や放し飼い犬の捕獲なども行っています。
これからますます暑くなって食品の管理が難しい季節になり、食中毒が心配ですが、発生状況について教えてもらえますか?
昨年一年間で、熊本県では16件の食中毒が起き、358人の患者が、全国(速報値)では1,584件の食中毒が起き、29,341人の患者、6人の死者が出ています。食中毒は届け出制、つまり医療機関から届け出があって保健所が調査した結果、食中毒と確定したものや、保健所長が食中毒患者などが発生していると認めたときが件数として数字に残るんです。ですから、家庭などで起きた軽い食中毒やただの腹痛などと思ってしまったものなどを数えると、もっとたくさんの食中毒が起きているのではないかと考えられます。
食中毒を予防するためにはどうしたらいいのでしょうか?
「清潔」「迅速」「加熱または冷却」の3原則を守ることが大事です。まず調理器具や手指などを清潔にするということ。次に調理後はできるだけ早く食べてしまうこと。特にこれからの季節、決して常温で放置してはいけません。温度管理をすることが大切です。冷蔵庫や冷凍庫での保存、また、調理の際に食品の中心部までしっかり加熱(75℃、1分以上)することです。
発生防止のために、細菌やウイルスの特性から予防法までを簡単に示した「食中毒早見表」などを事業所などに配布したり、食品営業者や従事者、消費者への講習会を数多く行い、啓発を行っています。
食品に関する事故発生防止には、消費者の果たす役割が大切であると聞きましたが?
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| 「一日食品衛生監視員」 |
平成13年の牛海綿状脳症(BSE)に始まり、偽装表示、鳥インフルエンザなど、立て続けに食に対する信頼を損なう事件が起きました。熊本県でも食に対する取り組みを強化するために「くまもと食の安全・安心のための基本方針」を策定し、さまざまな取り組みを行ってきました。例えば、昨年から『一日食品衛生監視員』をスタートさせました。これは、流通段階での監視を消費者自ら行っていただき、監視体制を強化しようというもので、食品衛生監視員と一緒に販売店などを見て回っていただいたんです。夏休みだったので、成人の方だけでなく高校生にも入っていただきました。参加者からは、食品を見るポイントが分かり勉強になったという感想をいただき、参加者の意識や知識も向上したのではないかと思います。
今後もこういう機会を設けて、県民の食に関しての知識・意識向上に貢献していきたいと思っています。それが結果的には事業者の注意を促し、意識を高めることにつながり、県民の安全で安心できる暮らしをつくることになるんです。
毎日の生活に欠かせない“食”。食中毒をはじめ、私たちの身近な問題がいっぱいでした。今日はありがとうございました。 |