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●今回は、消費生活センターの松岡俊秀所長にお話を伺いました。
消費生活センターは、どんなお仕事をしているのですか?
県民の皆さんの消費生活についての苦情や疑問を解決するための相談事業をはじめ、さまざまな商品についての苦情の原因を究明するための商品テスト、そのほか消費生活に関するいろいろな情報を多くの方に知らせる啓発事業などを行っています。
最近はどういう相談が多いのですか?
昭和46年にセンターができた当初はどんな商品なのかといった商品知識を知りたいという相談が多かったのですが、現在では、訪問販売で高額な商品を買わされたなどの契約についてのトラブルがとても増えています。この場合、センターは、業者と交渉する方法をアドバイスしたり、業者と消費者の間に立ちトラブルの解決に向けてあっせんをしたりします。また、苦情の多い業者には行政指導も行います。
最近でははがきや封書を使った悪質な架空請求も急増しています。平成16年度の相談件数約14,000件のうち、6割が架空請求に関する相談なんですよ。そしてこのような架空請求のはがきが送り付けられる方は、以前は30〜40代が多かったのですが、今は50〜70代、しかも女性が多くなっています。架空請求については、相談者から入手したはがきなどの情報を一刻も早く多くの皆さんに知らせることが被害を防ぐ上で重要ですから、県ホームページに情報を掲載するほか、新聞やテレビなどに情報を提供し、注意を呼び掛けています。
不安なときや何かおかしいなというときに、相談できるところがあると安心ですよね。
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| 熊本県消費生活センターなどが発行しているパンフレット |
詐欺や悪質商法が増えている世の中、話を聞いてもらい確認することで、皆さん安心されるようですね。センターへの来所の件数も増えています。先日、社会経験の浅い若者を悪質商法から守ろうと『若者消費者110番』を実施しました。携帯電話などを利用した出会い系サイトなどの契約トラブルや多重債務についての相談など予想以上に多くの若者から相談がありました。また、お年寄りの場合は、旧来の押し売り的な営業によるものではなく、情に訴え優しくされて、断れなくなり、高額な契約をしてしまうケースが多いようです。
悪質な業者への対応策は?
わたしたちが、今、力を入れているのは、地域との連携です。市役所、町村役場や民生委員、在宅介護支援センターなどのケアマネージャーやホームヘルパーさんなどの専門スタッフの方々にトラブルをできるだけ早く発見してもらい、消費者被害の回復のためにセンターにつないでいただくという連携がうまくいけば、被害者に対処法をアドバイスし情報を提供するだけで良い方向に解決にできる確率が高くなります。軽い知的障害のある方や認知症のお年寄りがターゲットにされた場合は、まずあっせんを行い、これからの被害防止のために成年後見制度や権利擁護事業の利用をお勧めすることもあります。
2〜3月の卒業シーズンには、卒業前の高校3年生を対象として、若者を狙う悪質商法や携帯電話を利用した架空請求などについての知識や情報を伝えています。大学生には、入学時のオリエンテーションでお話をしていますし、企業の新入社員向けにもセミナーをやっています。せっかく夢をもって入学・就職したのに悪質な業者に引っ掛かったため、勉強や仕事に悪影響が及んだのでは大変です。このような啓発活動は年間で200回以上、職員が手分けして出掛け、話をしています。また、お年寄りに対しては主に老人会や高齢者大学などでお話ししていますが、そのほかの方には民生委員や在宅介護支援センターなどを通じて情報をお届けするよう努めています。情報を早く的確に提供するためには、地域のさまざまな方々の手助けが必要なんです。
商品テストでは、具体的にどんなものをテストするんですか?
最近は商品の質も向上してトラブルは少なくなってきているのですが、基本的には苦情のあった商品ということになります。例えば、小さな子どもがお湯の入ったポットを倒してやけどをしたとします。普通、親は自分の不注意を嘆くのですが、「でも倒れてもお湯がこぼれないポットがあったら」と考えることもできますよね。そういう話を国民生活センターなどと連携し、メーカーに伝え、改善を働き掛けたりするのです。商品テストは、身近に起こった危険な事例を商品の改善に結び付けていくという、大きな役割を担っているわけです。
困ったとき、変だなと思ったときには、まず身近な地域の人に相談。そして消費生活センターにつないでもらうということもできますね。
わたしたちのやっていることは、最初は案件ごとに相談を受け、それぞれの問題点から解決策を見つけていく地道な仕事です。でも、たくさんの人と触れ合うことができ、さらに喜んでいただけるのですから、とてもやりがいのある仕事だと思います。さらに苦情の多い業者には法律や条例に基づき行政指導を行うなど、消費者の権利が守られるよう頑張っていきたいですね。
わたしたちが豊かで安心できる暮らしを営むために、消費生活センターはとても心強い味方なのですね。ありがとうございます。
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