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県庁って、なんばしよっと課な?
熊本県庁各課の業務内容などについて紹介するコーナーです。
現在取り組んでいる事業や課題などについて担当課長にインタビューしたものを、隔週でご紹介します。
熊本のおいしい地下水を守りましょう

●今回は、土地資源対策課水資源開発室の杉山哲恵室長にお話を伺いました。

 水資源開発室では、どんなことをしているのですか?

 私たちの生活に欠かせない水資源を確保するのが仕事です。
 熊本県は、豊かな地下水に恵まれています。とくに熊本地域(熊本市を中心とする16市町村)は、人口約98万人ですが、生活用水のほぼすべてを地下水で賄っている、全国的にも例のない地域です。しかし、近年、地下水の収支バランスが崩れ、地下水の流出する量が流入する量を上回っているんです。だから、その収支バランスを保つために、広域的に地下水のかん養に取り組んでいます。

 地下水のかん養のためにどんなことに取り組んでいますか?

水田の水浸透の様子
水田の水浸透の様子

↓ 約2時間後
水田の水浸透の様子 一時間後
 今年度から具体的に動き出したのが、『白川中流域の水田活用』です。水田を生かして地下水をかん養しようという試みです。菊池郡大津(おおづ)町・菊陽(きくよう)町に広がる白川中流域の地層は、阿蘇火砕流堆積物でできていて、この地域の水田は、水の浸透する速度が速く、平均して1日10センチくらい浸透することが分かっています。一般の水田の5倍ほどの浸透力があるのです。ですから1ヘクタールの水田に水を張ると、1日で10センチメートル、1,000立方メートルの水が地下に浸透することになります。1カ月間継続すれば、3万立方メートルもの水が浸透し、地下水になるんですよ。
 大津町・菊陽町の白川中流域の農家に、5月から10月までの間、転作水田で水張りを行い、地下水かん養に協力していただくよう、お願いしています。水張りを行うことは、土壌の害虫駆除や作物の連作障害防止の効果もあります。これには、熊本市から一定の助成があります。水張り期間1カ月単位で換算した延べ面積242ヘクタール分の水張りの申し込みがあっており、約720万立方メートルもの水が、地下水にかん養されると推計されています。

 その水は、わたしたちが生活していく上で、何日分になるんですか?

 熊本市では、現在年間8,500万立方メートルぐらいくみ上げられています。ですからくみ上げられる量の1カ月分ぐらいですね。

 どうして、地下水は足りなくなってきているのですか?

 熊本地域の地下水は、阿蘇外輪山の西ろくに連なる菊池台地および白川から水を引く水田からかん養されています。その後、菊池郡大津町・菊陽町の白川中流域一帯の地下に広がる地下水プールに蓄えられ、さらに流れ下って熊本地域住民の生活や産業に必要な水としてくみ上げられています。また、熊本市の江津(えづ)湖や上益城(かみましき)郡嘉島(かしま)町の浮島(うきしま)のように地表にゆう出もしています。
 山林や農地では、雨が降れば水が地下に染み込んでいたのですが、開発によって建物や舗装などで覆われ、水が地下に染み込まず、そのまま川に流れていくようになり、かん養量が低下してきているのです。

 環境が変わり、雨水だけではとても足りないので、水田を活用して地下水をかん養するということですね?

 そうです。白川中流域の水田は、かつて稲作を通して、白川の水をかん養するところだったんです。年間雨量に左右されず一定量の水をかん養してきているということでは、熊本地域の地下水の基盤的なかん養源であるともいわれています。しかし、米の生産調整によって、この地域でも50パーセント近くが大豆、ニンジンなどの畑作物へと転換され、水田でのかん養量はかなり減少していると考えられます。そこで、転作水田での水張り事業を始めたわけです。
 雨という自然現象以外に地下水をかん養するには、水田を生かしたかん養が有効であり、県では、熊本市、菊池郡大津町・菊陽町、農業関係団体による広域的な流域連携を進め、農業を通した白川中流域の水田を活用した地下水かん養を推進しています。水資源の保全のために森林の整備協定を結んでいる自治体はありますが、熊本県のように水田を生かしての広域的な取り組みを行っているのは、全国でも初めてで、ユニークな試みとして注目されています。
 また、今年は水張りが行われている水田のうち100カ所ぐらいで、水の浸透性の調査などをしており、その効果についても検証していきたいと思っています。

 地下水を守るために、私たちは節水しなければなりませんね。

 水というのは生活の基本です。生活様式の変化によって、生活用水は増加する傾向にありますから、節水意識を持つことは大切ですよね。地下水をいつまでも使えるようにしたいですね。

 熊本のおいしい地下水をみんなで守っていきたいですね。大切なお話、ありがとうございました。
(問)土地資源対策課水資源開発室
TEL 096−383−1111(内線3584)
FAX 096−382−4822
URL
http://www.pref.kumamoto.jp/construction/section/indx.asp?sec_code=18&sec_seq=6
Eメール tochishigen@pref.kumamoto.lg.jp