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Jump Up! Kumamoto 2017
明日へのチカラ、ありがとう!
#03 阿蘇長陽大橋

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「Jump Up! Kumamoto 2017」では、平成28年熊本地震で被災した各地の復興レポートを随時お届けします。今回は、8月27日に開通した「阿蘇長陽大橋ルート(村道栃の木~立野線)」(阿蘇郡南阿蘇村)の復興への歩みをご紹介します。

官民一体となって復興を目指す

栃の木地区で発生した斜面崩落と橋梁落下

 南阿蘇村周辺は、平成28年熊本地震で甚大な被害を受けた地域の一つです。阿蘇大橋の崩落や俵山トンネルのコンクリートはく落、土砂崩れなどで主要幹線道路をはじめ、多くの道路が寸断してしまいました。前震を乗り越えた阿蘇長陽大橋もまた、本震で橋台が沈下。南阿蘇村の人々の生活道路が寸断され、中でも立野地区は村中心部から分断されてしまったのです。

 断続的に余震が続く中、全国から終結した緊急災害対策派遣隊(以下、TEC-FORCE)が現地へ入り、被災状況の調査や技術的支援が始まりました。その後、2013年に被災地の迅速な復興を図るために施行された「大規模災害復興法」の適用を受けて、国土交通省が熊本県と南阿蘇村に代わって災害復旧工事を行うことが決まり、阿蘇長陽大橋や俵山トンネルの復旧に向けて力強い一歩が踏み出されたのです。

 国土交通省九州地方整備局熊本復興事務所の福原 茂さんは、当時、TEC-FORCEのメンバーとして阿蘇を訪れた一人。復旧に必要な情報を得るため、地震直後に直接現場を訪れ、データを収集したといいます。「現地に立った瞬間、あまりの被害状況に声も出ませんでした。余震が続く中で、これを本当に復旧できるのかと思うほど。当時、復旧した姿は想像もできませんでしたね」。

本震直後、橋台が沈下した阿蘇長陽大橋。周辺の村道も甚大な被害を受け、村中心部と立野地区が分断される事態となった

阿蘇長陽大橋は橋台を再構築し、工事が進められた。村道沿いの斜面や仮橋の恒久工事がこれから始まる

南阿蘇まで約25分も短縮!

 阿蘇長陽大橋を含む村道は栃の木~立野線の約3キロ。熊本復興事務所と国土技術政策総合研究所が連携し、地元の施工業者などと共に復旧工事に取り組みました。立野側も栃の木側も進入口が一カ所しかないため、車の通行が容易ではありません。また、事故防止のために、崩れた斜面の上と下では同時に作業できないことも工事の進行に大きく影響を与えました。しかし、施工業者の工夫や綿密なスケジュール管理の下、“2017年夏の開通”を目指して昼夜を問わず復旧工事が進められ、8月27日に開通の日を迎えることができたのです。

 開通式には関係者や地元施工業者、そして「復興のために」と用地の提供を快諾してくださった地権者の皆さんが集い、待ち望んだ阿蘇長陽大橋の開通を祝いました。

 式典では華々しいテープカットの後、通り初めが行われ、菊池郡大津町から長時間の通学を強いられていた小中学生のスクールバスを先頭に、晴れやかな車の列が続きました。

 福岡から駆け付けたというご夫妻は、「これで立野がやっと村と一つになれた。復興はこれからだけど、久木野で暮らす娘に会いに行きやすくなります」と笑顔で車列を見送っていました。

 熊本復興事務所の福原さんは、「今日の開通を迎えられたのは、皆さんのおかげです。しかし、恒久工事の着手はまだこれから」と、その表情を引き締めます。「阿蘇長陽大橋が開通したことで、熊本の復興が進んでいることを知ってもらえたらうれしいですね。大型観光バスも通れますので、これまで休止されていた観光ツアーなども復活して多くの方々に南阿蘇を訪れていただければいいですね」。

 これまで熊本インターチェンジから南阿蘇村まで、国道57号~俵山トンネルルートで約60分の所要時間が、長陽大橋ルートの開通で約35分に短縮されました。秋の気配が感じられる南阿蘇へ、快適ドライブを楽しんでみませんか?

国土交通省九州地方整備局熊本復興事務所
阿蘇アクセスマップ

通り初めで橋を渡るスクールバス。一般道路開通では、100台を超える車が並び、記念すべき瞬間を待った。中には、ランニング姿の人や自転車で買い物に行く地元の人の姿も

橋を渡る1台1台に手を振る関係者たち。「おめでとうございます」という声に、車の窓から手を振る人も多く、誰もが待ち望んだ瞬間を祝う喜びに満ち溢れていた